第17回ファミリーコンサートの観どころ聴きどころ
◆「時」をテーマに◆
今年で17回を迎えるファミリーコンサートでは、年二回の定期演奏会とは趣向を変えて、名前の通り幅広い年齢の方に親しみやすい選曲や演出をコンセプトに、実行委員が自由に持ち寄って企画しています。
もとは昨年の3月という季節や期の変り目の時期に開催を予定したので、“時の区切り” ということを意識していました。順延となり、一年半後の今年夏開催のタイミングとなりましたが、改めて「時」について思うのはこういうことでしょうか。
コロナ過において日々翻弄されるうちにも「時」は刻まれ続けていますね。いつか平常に戻ることを願いながら、そんな中の一瞬の「時」も大切にしたい、という気持ちを聴衆の皆様と共有できればと思います。
◆プログラムの特徴◆
・ポンキエッリ/歌劇「ジョコンダ」より「時の踊り」
・プロコフィエフ/バレエ音楽「シンデレラ組曲第1番」より
・チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」より
(バレエとストーリー解説つき)
いずれも時の移り変わりや、時報が物語の大きな転換のキーとなる作品を選びました。
曲の細かな解説はここでは割愛しますが、それぞれの曲の重要な場面で音響的な効果やモチーフとして時計が現れます。
◆バレエとの共演をお楽しみに!◆
今回の大きな観どころといえば、スズキ・バレエアカデミー&スズキ・バレエ・アーツ様の多大なご協力により実現の運びとなった、“オーケストラとバレエの共演”です。
バレエ音楽は、バレエの舞台を主体とした演出のほかに、各作曲家がコンサート形式で音楽だけでも楽しめるような組曲版アレンジを残しており、我々アマチュアオーケストラもレパートリーとしてよく取り上げますが、やはり、“踊るために生まれた曲” には、踊りと一緒に楽しむのが本来の姿、と考え、今回は名曲「くるみ割り人形」を 目でも耳でも楽しんでいただけるように “どちらも主役” となるような演出でお届けします。
オーケストラが、エネルギッシュ、かつ繊細なバレエの所作と交わることで、音楽がきっと生命感あふれるものに変わると期待していいます。
オーケストラ単独のコンサートの慣例とはちがって、バレエが登場したら、曲間、曲中の拍手はWelcome‼
どうぞ、バレエと会場を盛り上げてください‼
◆安心してお楽しみいただくために◆
ファミリーコンサートの毎年の目玉となります、インスタントコンダクターコーナーは感染防止の観点から、残念ですが今年は中止になります。
その代わりに永井邦子さんの司会によるストーリー解説を交え、楽しめる演出を準備しています。
コロナ禍で、練習、会場確保などいろいろな波を乗り越えながらも、少しでもお客様にとっても、楽団員にとっても楽しく、時の記憶に刻まれるようなコンサートにしたいと思います。どうぞ、ご期待ください!
(鎌倉交響楽団 第17回ファミリーコンサート 実行委員長 中田 洋)